日本で一番多い性感染症が性器クラミジアです。性器クラミジアは抗生剤の服用による治療が最も効果的です。そのクラミジアの治療薬として有名なのがクラビットです。
クラビットは日本で製造されているニューキノロン類の抗生物質でレボフロキサシンという成分が含まれており、昔からクラミジアの治療薬として用いられています。
クラビットはクラミジア菌だけでなく、淋病大腸菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、コレラ菌などの幅広い菌種にも対応できるのが特徴で、それが原因によって引き起こされる感染症等の治療にも用いられます。
本来、クラミジアは自然治癒しませんが、中には知らない間にクラミジアも死滅していたなんてケースも実際にあります。それは、これらの他の感染症治療のために服用したクラビットやその他の抗生剤がクラミジア菌の死滅につながったとも言われています。
薬というと1日3回、しかも性病を治すとなればかなりの期間薬を飲み続けなければいけないのでは?と思う方もいるでしょう。ですが、クラビットは500mg錠剤タイプで1日1回5~7日間飲むだけです。それだけでクラミジアを撃退でき、悩まされていた諸症状をなくすことができます。
1日3回となると飲み忘れなどもありますが、基本的に1日1回の服用で済むので、飲み忘れはほぼないでしょう。ただ、250mg錠剤タイプやクラビット細粒10%のタイプもありますので、そちらを処方された場合には1日2~3回食後に服用することになります。特に肝臓が弱い方、胃腸が弱くて下痢をするという方は、2~3回に分けた方が良いでしょう。
基本的には複数回に分けて飲むよりも、強い薬を1日1回飲む方が効果が期待できると言われています。それはクラビットのようなニューキノロン類の薬剤は、飲み続けることで耐性がつきやすいからです。
1週間以上飲み続けることは、肝臓にも負担がかかりやすいとともに、耐性がつきやすくなるためとも言われています。そのため、クラビットを1週間~10日ほど飲み続けても完治しなかった場合には、他の抗生剤と交互に服用するやり方を用いることもあります。
ただ、クラビットは副作用がでてしまうリスクがあります。もちろんどの薬にも副作用はつきものですが、クラビットは善玉菌までも死滅させてしまう力があるので、それにより必要な菌もなくなってしまうこともあります。
特に妊婦さんや子供には服用不可となっています。性器クラミジアは妊婦検診で発覚することもあり、その場合にはクラビットは処方されないでしょう。ただ、それ以外で処方された場合には、妊娠の可能性がある方は注意しましょう。それ以外にもステロイド薬との併用、ロキソニンなどの併用も注意が必要です。